さぁ今回から、実際に精油を選ぶときのポイントを2回にわたってご紹介します。
まず第一回は、精油を選ぶときの基本的な心構えについて。
と、いっても全く難しいことじゃないんです。
精油を選ぶときには、まずご自分の
「好きだな~」「心地いいな~」という感覚を大切にしてみてください。
テレビやインターネットには
「こんなときには、この香りを選ぼう!」という情報が沢山溢れています。
沢山ありすぎて迷ってしまったり、なんてこともあるのでは?
そんなときに、頼りになってくれるのが「好きだな~」「心地いいな~」という感覚。
『どうしてアロマが体にいいの?』の回でお話したように、
香りはわたしたちの脳の奥深くに直接働きかけてくれます。
この部分は好き・嫌いや感情などを司るとともに、
わたしたちの心と体を整える本能と深く結びついている部分。
(図はAEAJパンフレット『アロマテラピーはじめの一歩』より)
そのとき心地よく感じる香りは、
本能が受け入れている・欲している香り、とも言えるのかもしれません。
汗をかいたときにお水を飲みたくなったり、
寒い冬に体が温まるものを食べたくなったりするのに、なんだか似ていますね。
また、同じ香りを用いたときに、
「その香りを好きだと感じる人ほど期待する効果を得やすい」
という実験データもあります。
そう言われてみれば、
「夜寝るときにラベンダーがおすすめ」というのはよく聞く情報ですが、
ラベンダーの香りが苦手な人に無理やり嗅がせたら
余計眠れなくなってしまいそうですよね。
特定の効果を得るために作られているお薬などとは違って、
精油の中には様々な働きを持つ成分が少しずつ、
多い場合は何百種類も含まれて、その香りを形作っています。
香りの中に含まれる、どの成分がどう働くかはとても個人差が大きく、
そのヒントになるのが「好きだな~」「心地いいな~」という感覚。
同じ人でも、体調や季節などによって心地よいと感じる香りは変わってきます。
なんだか自分の心や体と、そして香りをくれた植物と、
対話しているようで楽しくなってきませんか?
精油を選ぶときは、ぜひ、ゆったりと香りを感じながら、
その瞬間の、心と体の声に耳を傾けてみてくださいね。